白衣を捨てよ、街へ出よ。
2011年 08月 10日
僕が大学2年生の頃、実習で附属病院に入院中の患者さんとお話をする機会があったんですが、そのときの担当患者さんと4年ぶりに再会したんです。
その人を、仮にAさんとしましょう。
Aさんは僕より5歳ほど年上の男性で、バイク事故で頭を怪我して入院していました。
当初は失語など脳の症状が強く見られていたため、ドクターからは、人と会話したりテレビを見たりして脳に刺激を与えてくださいと言われていました。
そのため、僕は実習後もヒマを見つけて病室に通い、お話をしたり、当時練習していた手品や大道芸をお見せしたりしていました。
その後、Aさんは転院されてしばらく音信不通だったんですが、
それから1年後くらいに、僕が先述したような手品や大道芸を、老人ホームなどで披露していたボランティア活動が新聞に載りまして。
その記事を偶然見つけたAさんのお母さんが、書いてあった僕の連絡先に電話をくれたんです。
それからたまに電話でお話をする付き合いが続いていたんですが、
先日、ひょんなことからAさんご一家が近所でお店を出したことを知りまして。
昨日そのお店を訪ねて、4年ぶりにAさんご自身と再会を果たしました。
Aさんはその後リハビリで大変苦労されたそうですが、
今はすっかり良くなって、立派にお店のお手伝いをされていました。
怪我や病気によって負う障害は様々なものがありますが、
中には、ぱっと見ただけではわからないようなものも多くあります。
そしてそれらは、日常生活や他人とのコミュニケーションなど、
病院から離れて社会のなかに戻って初めて、問題となる場合も多くあります。
大学病院で実習を1年以上やってきても、そういった問題に直面するような経験はなかなかありませんでした。
それに医学教育における“障害”の扱いって、そもそもすごく低いですしね。
障害に対する医師の認識の低さは、もちろん僕も他人事ではないんですが、何とかならないものかと思います。
単に久しぶりの再会というだけでも嬉しかったんですが、
卒業前に改めて大事な勉強をさせてくれたAさんご一家に感謝した一日でした。
# by doggy_cook | 2011-08-10 00:55 | 真面目な日記









